今まで1度もカギを無くした事はありません

私は女子だけれども、小さい頃は野性児と呼ばれていたそうだ。いつも母の目を盗んで勝手に外に出て遠くに行ってしまい、町内放送で何度私の名前が呼ばれたかわからないくらいらしい。

だけど不思議なことに、どんなに遠くまで行っても、私は迷子にならなかった。家に帰れる自信があったので、一人で寂しいという感情も湧かなかった。

その証拠に、町内放送で私を探すよう呼びかけられた後でも、いつも必ず一人で自宅まで戻り、誰かの手を借りて家に帰るということは一度もなかったはずだ。こんなこと、自慢にならないけれど。

大人になった今はだいぶ野性児ぶりも落ち着いたけれど、友達と買い物に行っても気づくと私だけはぐれているということがよくある。

基本的に私は、集団行動が苦手なのだと思う。むしろ新しいお店や気になる商品を見つけると、そこに行かざるを得ない自分がいる。だから本当は一人で行動する方が、向いているのだ。

そんな私、大人だから当たり前かもしれないけれど、迷子になんか絶対ならない。酔いつぶれて誰かに家まで運んでもらうなんてこともない。

それに今まで一度もカギを無くしたことがない。多分私は、帰巣本能が動物並に優れているのだと思う。なぜなら私は財布やスマホなどしょっちゅう無くすし、家に帰ることと関係ないことには抜けているけれど、どんなに酔っ払っていても、カギだけは無くさないし、家の場所だって忘れないからだ。

鍵をなくしたらこんな処に頼むんでしょう。

そういう意味で、私は今でも野性児なのかもしれないなと思う。
警務警察
山梨県警察/落とし物・拾い物をしたときは